
広報活動における「起承転結」が招く失敗とは
「一生懸命にプレスリリースを書いているのに、全く取材に繋がらない」と悩む経営者の方は少なくありません。その原因の一つは、日本人に馴染み深い文章構成である「起承転結」にあります。結論から申し上げますと、メディア広報において起承転結は、記者の「読む意欲」を削いでしまうリスクがある構成です。
記者は毎日多くの情報を受け取っており、一つの文章にかけられる時間は限られています。最後まで読まないと結論がわからない起承転結では、魅力が伝わる前に読まれなくなるおそれがあります。株式会社CA COMPANYでは、年間200件以上の相談を受ける中で、取材獲得率80%以上を実現してきました。本記事では、情報構成の手順を解説します。

なぜ起承転結が広報で「失敗」を招くのか
物語やエッセイであれば起承転結は優れた構成ですが、ビジネス、特にメディア向けの広報では逆効果になることがあります。その理由は、情報の優先順位が記者のニーズと合致していないからです。
- 「起」で背景を語りすぎて離脱される: 業界の歴史や創業の想いから書き始めると、記者は「自分に関係があるニュースか」を判断できず、読むのをやめてしまいます。
- 「転」が唐突すぎて信頼を損なう: 意外性を狙いすぎると、情報の軸がブレてしまい、結局何を伝えたいのかが不透明になります。
- 「結」が最後に来るため、ニュースバリューが埋もれる: 最も重要な「新しさ」や「社会性」が文章の末尾にあると、そこに到達する前に閉じられてしまいます。
地方の中小企業がメディア露出を狙う際、最も重要なのは「今、なぜこの情報が必要なのか」という結論を冒頭で提示することです。CA COMPANYでは、取材は偶然ではなく設計できると考えています。

取材獲得率を高める「逆三角形型」の構成手順
記者の目に留まるためには、起承転結ではなく「逆三角形型(リード文に全てを凝縮する形式)」を採用すべきです。以下の手順で構成を組み立ててみてください。
1. 結論(バリュー)を一行に凝縮する
まずは、そのプレスリリースで伝えたい最大のニュースを一行で表現します。これは起承転結の「結」を最前線に持ってくる作業です。「新商品の発売」だけでなく「地域課題を解決する新サービスの開始」といった、社会的な意義を含めた結論を用意します。
2. 5W1Hを網羅したリード文の作成
冒頭の200〜300文字程度で、誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように行うのかを明示します。記者はこの部分を読むだけで、記事にする価値があるかを判断します。ここで「取材の切り口」が設計されていることが、露出成功の鍵を握ります。
3. 社会的背景と「なぜ今か」の裏付け
結論の次に、その事業が必要とされる背景データを提示します。これは起承転結の「起」にあたりますが、あくまで結論を補強するための材料として扱います。客観的な数値や、社会問題との関連性を示すことで、情報の信頼性が高まります。

地方企業が陥りやすい広報ライティングの誤解
多くの経営者が「自社のこだわりを丁寧に伝えれば、記者は分かってくれる」と誤解しがちです。しかし、メディアが求めているのは「自社の自慢話」ではなく「読者や視聴者に役立つニュース」です。
- 誤解1:情緒的な文章の方が心に響く
事実に勝る説得力はありません。感情に訴える前に、論理的なメリットと社会的意義を提示してください。 - 誤解2:詳細なスペックを全て載せるべき
記者は専門家ではありません。専門用語を多用した詳細すぎる説明は、情報の核心をボヤけさせます。 - 誤解3:一度送れば読んでくれる
記者の元には膨大なメールが届きます。構成が分かりにくいと、読まれにくくなることを認識しましょう。
CA COMPANYでは、広報ゼロの状態から自ら取材を獲得した実体験に基づき、こうした「書き手の独りよがり」を徹底的に排除する伴走支援を行っています。取材の可能性が低いと判断した場合は、お断りすることもあります。

再現性のあるPR手法を確立するためのチェックリスト
執筆した原稿が「起承転結の罠」にハマっていないか、以下の項目でセルフチェックを行ってください。
- タイトルとリード文だけで、内容が100%理解できるか
- 最も伝えたい「新しさ」が最初の3行以内に含まれているか
- 形容詞(すごい、素晴らしい等)に頼らず、数値や事実で語っているか
- そのニュースが「今」報じられるべき理由(時事性)が明確か
- 第三者が読んだときに、自社自慢ではなく社会貢献に見えるか
露出して終わりではなく、そこから売上増や採用強化に繋げるためには、こうした「設計された文章」が不可欠です。
まとめ:取材は「設計」によって引き寄せられる
広報において起承転結という伝統的な構成に固執することは、せっかくのチャンスを逃すことにつながります。結論を先出しし、記者の時間を尊重する構成に切り替えることが大切です。
株式会社CA COMPANYでは、NHKや日経新聞など全国メディアへの掲載実績を多数持つノウハウを活かし、貴社の「いい商品」を「世の中が必要とするニュース」へと変換するお手伝いをしています。もし、「自社の切り口が分からない」「構成を考えても自信が持てない」という場合は、ぜひ一度ご相談ください。再現性のあるPR手法で、事業基盤の強化を共に目指しましょう。
まずは、現状の課題を整理するために、60分の無料PR戦略診断から始めてみるのがおすすめです。貴社の中に眠っている「真の結論」を一緒に見つけ出しましょう。










