プレスリリースのニュース性とは?取材を呼ぶ構成と作成手順

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プレスリリースの「ニュース性」が取材獲得を左右する理由

いい商品やサービスを開発したのに、プレスリリースを配信してもメディアから全く連絡がないと悩んでいませんか。広告費をかけずに認知度を上げたい地方の中小企業にとって、メディア露出は大きな転機となります。実は、記者が記事や番組で取り上げるかどうかを判断する最大の基準は、商品が優れているかではなく「ニュース性」があるかどうかにあります。

結論から申し上げますと、プレスリリースにおけるニュース性とは「今、社会がこの情報に注目すべき理由」のことです。単なる自社商品の宣伝(広告)と、メディアが報じるべきニュースは根本的に異なります。この違いを理解し、自社の情報を社会的な関心事へと変換して発信することで、NHKや日経などの全国メディアから取材を獲得する道が開かれます。

株式会社CA COMPANYでは、受注案件の取材獲得率80%以上という高い実績を誇り、年間200社以上のPR相談をお受けしてきました。その経験から、取材は偶然ではなく「ニュース性」を正しく設計することで再現性をもって獲得できると確信しています。本記事では、ニュース性のあるプレスリリースとそうでないものの違いを比較し、具体的な作成手順を分かりやすく解説します。

【徹底比較】ニュース性があるプレスリリース vs ないプレスリリース

メディアに選ばれるプレスリリースと、スルーされてしまうプレスリリースの違いを明確にするため、それぞれの特徴を比較してみましょう。

1. 主語の違い(自社都合 vs 社会視点)

  • ニュース性のないプレスリリース:主語が「自社」になっています。「当社の新商品が発売されました」「業界初の画期的な機能です」といった、自社の成果や売上をアピールする内容になりがちです。これはメディア側から見ると「広告費を払って掲載すべき宣伝」と受け取られてしまいます。
  • ニュース性のあるプレスリリース:主語が「社会」や「生活者」になっています。「地域の深刻な人手不足を解消する新サービス」「物価高騰に直面する家計を救うアイデア商品」など、社会の課題やトレンドと自社の商品を結びつけています。

2. 時間軸の違い(いつでもいい情報 vs 今伝えるべき理由)

  • ニュース性のないプレスリリース:「いつでも掲載できる内容」です。季節感や社会的なタイミングとの関連性がなく、記者が「今日、急いで取材しなければならない理由」が見当たりません。
  • ニュース性のあるプレスリリース:「今、この瞬間に発信する必然性」があります。法改正、季節のイベント、社会的な流行、特定の記念日など、時流(トレンド)にぴったりと合わせたタイミングで情報が提供されます。

3. 情報の客観性(主観的なアピール vs 客観的なデータ)

  • ニュース性のないプレスリリース:「最高の品質」「非常に便利」といった、開発者の主観的な形容詞が並んでいます。根拠となるデータや第三者の声がないため、情報の信頼性を判断できません。
  • ニュース性のあるプレスリリース:アンケート調査の結果、公的な統計データ、専門家のコメントなど、客観的な事実(ファクト)が提示されています。記者が裏付け調査(ファクトチェック)をしやすく、記事化のハードルが下がります。
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ニュース性を構成する「5つの要素」

記者が「これはニュースだ」と判断する要素は、主に以下の5つに分類されます。これらをプレスリリースの中に散りばめることが大切です。

1. 時事性(タイミング・今らしさ)

世の中で現在話題になっているニュースやトレンド、季節のイベントに関連していることです。例えば、猛暑が予想される夏に「熱中症対策」の切り口を提示したり、新生活が始まる春に「一人暮らしの防犯」に焦点を当てたりすることです。

2. 社会性(課題解決・公共性)

その情報が、社会的な問題の解決にどう貢献するかという視点です。地方の過疎化、高齢化、環境問題、働き方改革など、多くの人が関心を持っている課題に対して、自社の商品やサービスがどのような解決策を提示できるかが問われます。

3. 独自性(新規性・日本初・世界初)

他社にはない独自の技術や、これまでにない新しい切り口のことです。ただし、単に「自社調べで新しい」というだけでなく、業界全体や地域社会にとってどのような新しさがあるのかを客観的に示す必要があります。

4. 地域性(地元密着・地域活性化)

特に地方メディア(地方紙やローカルテレビ局)にとって極めて重要な要素です。「その地域で初めての取り組みである」「地元の特産品を活かしている」「地元の雇用や経済に好影響を与える」といった要素は、ローカルニュースとして非常に好まれます。

5. 人間性(ストーリー・情熱)

開発の背景にある苦労話や、なぜその事業を立ち上げたのかという経営者の想いです。スペックの紹介だけでなく、そこに「人」の温かみやドラマがあることで、記者は読者や視聴者が共感しやすいニュースとして描きやすくなります。

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ニュース性のあるプレスリリースを作成する5つの手順

ニュース性は偶然生まれるものではなく、設計することができます。以下の手順に沿って、自社の情報をニュースに昇華させていきましょう。

手順1:社会のトレンドや課題を洗い出す

まずは自社の商品から離れて、世の中を見渡してみます。新聞、テレビ、SNSなどで今どのような言葉が飛び交っているか、どのような社会問題が議論されているかをリサーチします。国や自治体が発表している統計データを確認するのも有効です。

手順2:自社の強みと社会課題の「接点」を見つける

自社の商品やサービスが、手順1で洗い出した社会課題をどのように解決できるかを考えます。この「自社の強み」と「社会の関心事」が重なる部分こそが、プレスリリースの核となるニュース性です。

手順3:客観的なデータ(ファクト)を準備する

ニュース性を裏付けるための客観的な数字を用意します。自社で独自のアンケート調査(自主調査)を実施して「〇割の人が〇〇に悩んでいる」というデータを提示する手法は、ニュース性を高める上で非常に強力な代替案となります。

手順4:ニュース性を前面に出したタイトルを設計する

タイトルは、記者がプレスリリースを読むかどうかを決定する最も重要な要素です。商品名や会社名を前に出すのではなく、「【社会課題】に挑む、〇〇を活かした新サービスを〇月〇日に提供開始」といった、ニュース性が一目で伝わるタイトルを意識します。

手順5:リード文(導入部)で結論と社会的意義を簡潔に書く

リード文(最初の段落)で、誰が・何を・なぜ今・どうするのかをPREP構成で簡潔にまとめます。なぜこの情報が今必要なのかという社会的意義を、1文で明確に説明することがポイントです。

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ニュース性を高める際の注意点とよくある誤解

プレスリリースを作成するにあたり、陥りがちな誤解や注意点を確認しておきましょう。

「新発売」だけではニュースにならない

多くの経営者が「新商品を発売すること自体がニュースだ」と誤解してしまいます。しかし、毎日無数の新商品が世に出ているため、単に「新発売」というだけでは記者の目には留まりません。「なぜ今、この新商品が必要なのか」という背景を必ずセットで提示する必要があります。

誇張表現や嘘は絶対にNG

ニュース性を高めたいがあまり、「日本一」「世界初」といった根拠のない最上級表現を使用することは避けてください。メディアは情報の正確性を最も重視します。事実に基づかない過剰なアピールは、企業の信用を大きく損なうリスクがあります。

取材可能性が低い場合はアプローチを変える

どんなに工夫しても、時期やタイミングによってはニュース性を引き出すのが難しい案件もあります。その場合は、無理にプレスリリースを配信するのではなく、自社のファン作りのためのSNS発信や、オウンドメディアでのストーリー発信など、別のPR手法に切り替えることも賢い選択肢です。CACOMPANYでは、取材可能性が低いと判断した案件は、お客様の予算を無駄にしないためにお断りする誠実な姿勢を大切にしています。

ニュース性チェックシート

プレスリリースを配信する前に、以下の項目をチェックしてみましょう。1つでも多くの項目にチェックが入るほど、取材される確率は高まります。

  • □ 時事性:今、世の中で話題になっているキーワードや季節感と結びついているか?
  • □ 社会性:この情報は、誰かの悩みや社会的な課題を解決するものになっているか?
  • □ 独自性:他社や既存のサービスと比較して、明確な違いや新しい切り口があるか?
  • □ 客観性:主観的な意見だけでなく、統計データや具体的な事実が盛り込まれているか?
  • □ タイトル:商品名だけでなく、社会的な意義やニュース性が一目で伝わるか?

再現性のあるPR活動で事業の未来を切り拓く

プレスリリースにおけるニュース性は、偶然のひらめきで生まれるものではありません。社会の動きを観察し、自社のアセット(資産)との共通点を見つけ出すという「設計」によって、誰でも作り出すことができます。この再現性のあるPR手法を身につけることで、広告費に頼らない強固な事業基盤を築くことが可能になります。

「いい商品があるのに、どうやってニュース性を持たせればいいか分からない」「自社の中に眠るニュースの原石を見つけてほしい」とお悩みの経営者様は、ぜひ一度プロの視点を取り入れてみてください。露出して終わりではなく、売上や採用といった実利につながる伴走支援を提供いたします。

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第4章:具体例で学ぶプレスリリースの書き方
第5章:記者の目線を意識したリリースの工夫
第6章:プレスリリースをさらに魅力的にするテクニック
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